January 27, 2007

校正のやり方

弊社では現在、印刷所にはデータをPDF形式でいれています。著者の方に校正をしていただくときには、PDF(もしくはInDesignのデータ)をこちらで印刷して送付するばあいと、PDFファイルをメールに添付して送信するばあいとがあります。いずれの場合でも、紙に印刷して赤字をいれていただいています(将来はかわるかもしれませんが、現在ではこの方法が一番良いと思います)。
この数年の傾向なのですが、ゲラへ赤字をいれるさい「もうすこし気を遣っていただけたらな」というケースが多く見受けられるようになりました。
たとえば、訂正指示が黒鉛筆と赤字と混在していることがあります。また、薄い黒鉛筆での訂正指示もちょくちょく見られます。ひき出し線を使わない訂正指示は頻出します。

編集者としてお願いしたいことは、「訂正の指示は簡潔に分かりやすく」ということです。黒鉛筆の使用はぜったいに避けてください。また訂正ページが少ない場合は(少なくなくても)、付箋をつけていただけると助かります。

校正のやり方は「標準 校正必携」(日本エディタースクール刊)に詳しくでていますが、文章を書かれる方はこの本を御手元におかれると、とても重宝すると思います。
ちなみに私の手元にあるのは昭和56年にでた第四版です。

| | Comments (1822) | TrackBack (0)

January 07, 2007

本年もよろしくお願いいたします

更新もしばらく途絶えていましいたが、本年もよろしく御贔屓のほどをお願いいたします。

さて、ことし最初に出版する書籍は芳賀学・菊池裕生著『仏のまなざし、読みかえられる自己:回心のミクロ社会学』(本体価格3400円)です。すでに昨年末にはでき上がっていたのですが、流通の関係上、書店にならぶのは1月中旬ころになると思います。
タイトルからすると、宗教関連の本のようですが、その通りです。といっても、宗教そのものを扱ったのではなく、真如苑という仏教系教団の若い信者にかんする長年のフィールドワークをまとめたものです。主に、真如苑で行われている弁論大会を取材しています。タイトルからも察することができると思いますが、「自己物語論」が大きな柱になっています。そちらに興味のある方も、エスノグラフィー全般に興味のある方も、ライフヒストリー研究に興味のある方にもオススメです。宗教社会学に関心ある方なら、ど真ん中ストライクです。
その他、何冊か進行中ですが、R.キサラ・山田真茂留・永井美紀子編著『信頼社会の行方』を続いて出版する予定です。

| | Comments (6441) | TrackBack (0)

November 03, 2006

書籍販売のおりのお礼

私が最初に就職した会社は農産漁村文化協会という、農業書などを出版している会社でした。その会社では各地の農業祭などで、本の即売をしました。その影響かどうか、独立してからも日本社会学会をメインに本の即売は続けていて、最近では年に数回、学会などで本を売っています。
即売のメリットは、一つには(ささやかですが弊社にとっては重要な)現金を得られるということ、それから普段書店や生協などで目にしづらい弊社の本を手に取っていただけることですが、それ以上に重要なのは(楽しいのは)お客様および他の版元さんと話ができることです。ささいな会話から後で重要なヒントがえられることは何度あったことが。
立命館大学で行われた第79回日本社会学会のおりにも、お客様、他の版元さんとお話が出来、とても充実した二日間を過ごせました。またの機会にお目にかかれることを楽しみにしています。
これからもどうぞご贔屓に。

追伸:このブログの一日のヒット数の平均はず〜〜〜〜〜〜〜〜〜っと3.××をたもってきました(ちょっと恥ずかしい)。ところが10月30日には16、11月1日には42と過去最高を記録しました。(どこかのブログにトラックバックされた?)なにか悪い予兆でなければよいのですが(笑)

| | Comments (103) | TrackBack (0)

October 23, 2006

装幀二題補遺

「先端都市社会学の地平」の装幀を手がけたのは、有限会社遊歩工房というデザイン事務所ですが、ここの代表山田泰一郎さんは、R大学社会学部(別にイニシャルにしなくてもすぐにわかるからあまり意味がありませんが、なんか気恥ずかしさがあるということで)の後輩でもあり、私が出版会社勤めのとき後から入社されてきたという縁があります(それ以来のおつきあいです)。弊社の装幀では、ブルームの「社会学」や「悪循環の現象学」「社会認識と想像力」など創業時の装幀を手がけていただきました。なぜか、長い中断期間があったのち、「ライフ・ヒストリーの宗教社会学」で復縁??したわけです。
ところで山田さんはR大学社会学部というより軽音卒といったほうがよいのかもしれませんが、なんとR大学社会学部のM先生(こちらも別にイニシャルにすることもないのかもしれませんが)が山田さんの軽音の後輩だったのです(同時期に在学していて旧知の間柄とのこと)。このこと知ったときはちょっとおどろきましたが、ま、ただそれだけのお話です。
(余談ですが、山田さんの軽音在籍中、佐野元春さんがすこし上の学年だったそうです。)

| | Comments (320) | TrackBack (0)

October 22, 2006

装幀二題:「人種接触の社会心理学」と「先端都市社会学の地平」

装幀は読者が出版物との最初の接触です。ですから、出版社はさまざまな意匠を凝らします。たくさんの出版物のなかから手に取って欲しい、あるいは出版物の内容を抽象化して読者に伝えたいなどなど。新刊としてだす「人種接触の社会心理学」と「先端都市社会学の地平」の装幀が仕上がる過程はまったく異なります。「人種接触の社会心理学」は訳者の森岡清美先生のご意向が反映されています。一方、「先端都市社会学の地平」は出版社が編者たちに「このような意向で装幀を仕上げたい」ということを伝えながら作成しています。
「人種接触の社会心理学」に使われている絵は森岡清美先生の長年の友人である画家・中村鐡郎氏の手になるもので、長年の友情に応えたいという森岡先生のご意思が反映されています。
「先端都市社会学の地平」は出版社がデザイナに「都市サブカルチャーを表象するようなデザインにしたい。たとえば60年代のBlueNoteレーベルのジャケットのような」と伝え、二つの案から松本康先生が選択されました。
最終的にはデザイナと出版社側でつめますが、森岡先生からはとても満足されている旨の言葉を頂戴しました。また「先端都市社会学の地平」の最終版を編者に見せたとき広田康生先生から「ジャズのレコードのジャケットのようですね」という感想をいただきました。
どちらの書籍もまた一般読者の手にわたっていません。読者はどんな感想をもたれるのでしょうか?興味もありますが怖くもあります。
実は、「先端都市社会学の地平」には造本としての趣向もあるのですが、それは読者のかたが現物をみて判断していただければよいことなのでここでは触れないでおきます。

| | Comments (43) | TrackBack (0)

October 04, 2006

trust over 80!!

「30以上は信頼するな!!」なんていっていたのはつい最近だったような気がするのですが、気がつけば(ということもないのですが)「30なんて、いつのころだったのかな」、というくらい、歳を重ねてしまったわけです。学生のころ、すでにバリバリ仕事をされていた先生方も、職場からリタイアされているのが現状です、がどっこい職業からはリタイアされていない方も多いようです。先日も、作田啓一先生のブログを発見して、とても感激しました。弊社にも「オーバー・80」の先生から仕事が二つはいってきました。それぞれの分野で功成り名を遂げた方ですが、仕事をご一緒させていただき、とても新鮮な気持ちになりました。
そのうちの一冊を、J・F・スタイナー著/森岡清美訳『人種接触の社会心理学』というタイトルで、もうじき上梓できます。原著はおよそ90年前に出版されています。米国への日本人移民がホスト社会でどのように受け入れられたか、を各種資料を駆使して詳述した内容です。森岡先生は途中PCのトラブルに見舞われながら「一太郎」を駆使して訳稿を書き上げられました。どんな些細なことにでも最大限の理解へ努力も惜しまないことをさりげなく実行される姿勢には、「trust・over・80!!」と叫びたくなりました。(もう一冊は、東工大名誉教授慶伊富永先生の手による「増補版:創造的想像力」です。こちらは、いろいろなアイディアをいただきながら「はんもと」の怠慢で遅れています。ごめんなさい)

| | Comments (1622) | TrackBack (0)

March 16, 2006

ネットと人の死

なんか、柄にもなく大仰なタイトルを付けてしまいました。
「ネットと人の死」というとまずは「ネット自殺」が思い起こされると思います。
「ネット自殺」については、弊社刊『未明からの思考』の中で貞包英之氏が卓抜した議論を展開しています。興味ある方は、是非読んでください。でも、このタイトルで取り上げたかったのは、現実の死とネットがどうかかわり合っているか、リアル・タイムで進行していることを書いておきたかったからです。
「現実の死」とはこの1月に沖縄で怪死をとげたHS証券副社長の野口英昭氏の死です。「ネット」とは「きっこの日記」に代表されるブロガーたちの「野口氏の死」にたいする発言です(「きっこの日記」についてはマンション偽装事件で知りました)。
その一方で「死者」の当事者である野口夫人を応援するブログが、野口夫人の友人によって起ち上げられました「mamaのつぶやき」。「mamaのつぶやき」は起ち上げられた当初から注目していました。
ネットという仮構の世界と現実の人の死とがどうからみあっていくのでしょうか。注視していきたいと考えています。
いつもながら、うまくまとまりません。

| | Comments (262) | TrackBack (0)

January 24, 2006

対極

年があらたまったにもかかわらず、更新していませんでした。まだ今年最初の月が残っているというのに、1年分以上の事件が起こったのでは、と思われるほど、マスコミは大繁盛です。
考えてみると(みなくても?)、本を出版するというのは、マスコミを賑わせているどこかの「スピード命」の会社のポリシーとは対極にあります。企画から刊行まで数年かかる書籍はざらにありますし、数年経ってまたあきらめかけていたのが復活、という企画もあります。
なんとも気の長い話で、ホリエモンがへそで茶を沸かしそうです。

| | Comments (394) | TrackBack (0)

November 16, 2005

製本所の嘆き

『住民投票運動とローカルレジーム』ができ上がりました。著者の中澤秀雄先生が製本所までわざわざ引き取りに来てくださいました。著者が製本所まで引き取りに来たのは、私の経験のなかでは初めてのことです。本はさまざまな工程をへて世に出ていきますが、製品になる最終段階である製本作業を見ていただき有り難うございます。
現場の作業を無視した/に無知な、デザイナー氏や出版社の「横暴」さに製本所の社長さんは怒りを通り越してもううんざりといった風情。

| | Comments (229) | TrackBack (0)

November 11, 2005

装幀

『未明からの思考』ができ上がったことは、前の記事でお伝えしました。装幀は以前書いたように、基本的なデザインおよびイラストを著者の一人である秋元健太郎氏の令夫人、麻由子さんが手がけられました。弊社サイトでもみることができますが、現物はトレーシングペーパーをカバーとしてかけ、表紙に印刷されビニール加工(PP加工)された図柄が半透明に透けてみえ、ちょっといい感じに仕上がっていると思います(自賛)。店頭で見かけることがありましたら、手に取ってみて下さい。弊社では『モダニティと自己アイデンティティ』『子どもと偏見』も同じような感じに仕上げています。読者の方の感想をお聞かせ願えれば幸いです。このような装幀にしたいきさつについては、またいずれ。

| | Comments (267) | TrackBack (0)

より以前の記事一覧